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史跡慧日寺跡の整備事業では、金堂復元に引き続き、平成19年~20年度の2ヶ年をかけて中門の復元工事に取組んでいます。
古代寺院における中門は、外部と金堂前面の浄域を区画する重要な役割りを果たしていました。両者の復元を通して、古代の儀礼空間を可視的に体感することができるようになるでしょう。
今回から、来年2月末の竣工に向け進められている復元工事の経過を紹介していきます。

中門完成イメージ図
金堂跡の前方からは、石敷き広場をはさんで同一の中軸線上に建てられた礎石建物跡が確認されました。桁行三間×梁間二間の規模で、柱間寸法はいずれも6.5尺(約1.95m)です。このことから、親柱4本と控柱8本の門であることが分かりました。この平面形から想定される門の形式としては、八脚門、三間一戸楼門、三間一戸二重門などがありますが、小規模な寸法からすれば二階建ての門であった可能性は低く、八脚門と断定しました。
⇒八脚門:桁行三間×梁間二間の中央間を戸口とする一重の門
金堂跡と同様に、発掘調査で確認された礎石は埋め戻しを行い、遺構の直上に新たに基礎を造って建物を復元します。基礎工事にあたっては、実際の遺構で確認されている金堂との高低差をそのまま踏襲して復元高を設定し、その数値を基準にして埋め戻しや地盤改良を行いました。

礎石埋め戻しの確認 基準高の設定

基礎地盤の造成
周辺に敷かれた石敷き遺構をもとにすると、東西8.25m、南北6.6m規模の基壇が想定できます。外周の化粧として安山岩の自然石を巡らした後、内部は鉄筋を組んでコンクリートの打設を行い、復元中門の新たな基壇を造成しました。

基壇外周に化粧石を設置 基礎コンクリートの打設

基壇の完成