史跡慧日寺跡整備復元事業(中心伽藍整備地区 )
史跡慧日寺跡(しせきえにちじあと)
町の重点施策のひとつとして取り組んでいる、史跡慧日寺跡の環境整備事業におきまして、平成17年度から金堂の復元に着手することになりました。
慧日寺跡では、国、県、関係諸機関の指導の下、昭和60年度から進めてきました発掘調査によって、寺跡中心部の解明が進んできました。これに伴って、町では学識経験者からなる史跡慧日寺跡調査・保存・整備指導委員会の下、数年来にわたって史跡の整備計画の検討を重ねてきました。
具体的には、
- 建物遺構の整備復元を図る伽藍修景地区
- 仁王門・薬師堂など、現存する建物を利用した現況修景地区
- 来跡者への案内や休憩所に供するガイダンス地区
- 寺院境内地としての周辺環境を整えるための園地的活用地区
の四つに大別し、整備を図っていくことにしています。
絹本著色恵日寺絵図
中世の慧日寺の伽藍や周辺の景観を絵図にしたもの。
史跡慧日寺個別計画平面図
史跡慧日寺空撮写真
このうち伽藍修景地区においては、調査成果を踏まえて、慧日寺の創建期である平安時代初め頃の伽藍を対象とするという方針が採られました。施工に際しては、伽藍南半部と北半部の二つの地区に分け、平成15年度から講堂・食堂などを含む伽藍北半部の整備に着手しています。平成15年度から16年度の2ヶ年において、切石を用いて建物の礎石位置や壁位置の平面表示工事を行い、今年度は園路整備やベンチ・説明板の設置や植栽などを行いました。
一方、伽藍南半部にあたる金堂・中門、あるいは石敷きの広場などは、発掘調査を進めるにつれ慧日寺を特徴づける重要な遺構であることが判明してきました。
整備方針を検討する中で、南半部の建物跡については慧日寺跡整備の核として、復元を目指す方針が採られました。これに伴い、平成17年度からは、国・県の補助事業である「史跡等総合整備活用推進事業」として取組んでいます。