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肺炎球菌ワクチン<2008年10月>

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年11月1日更新

秋の収穫の時期を迎え、朝晩の冷え込みで風邪気味となられる方を最近お見かけします。日頃から手洗い、水うがい、運動、清潔などに気をつけ、風邪や肺炎を予防したいものです。 昨年もお話しましたが、肺炎球菌ワクチンについてお話したいと思います。

日本人の死因の4番目が肺炎です。 65歳以上になるとそれより若い人に比べて肺炎による死亡率が急増します。 肺炎球菌という細菌が原因となるのはその23%程度ですが、その感染を予防するワクチンが肺炎球菌ワクチンです。

合衆国では65歳以上の高齢者や2歳以上で慢性心疾患、慢性肺疾患、糖尿病などの肺炎を起こしやすい方に対し積極的に予防接種を行っており、65歳以上の高齢者の半数以上が接種を行っているそうです。高齢の慢性肺疾患患者にインフルエンザと肺炎の両ワクチンを接種すれば、入院を63%、死亡を81%減らすとの海外報告もあります。

近年抗生剤の効きにくい肺炎球菌(ペニシリン耐性肺炎球菌PRSP)による肺炎が増加しており、ワクチンがその予防に有効です。 このワクチンの主な副作用は、注射部位のかゆみ、疼痛、発赤、腫脹、軽い発熱、関節痛、筋肉痛などで多くは1~3日で消失します。 5年以内に再接種した場合、強い副反応が出やすいので注意が必要です。

検診を受ける人の画像

一度接種すると5年から10年効果があるといわれており、再接種時は副反応が強く出やすいため、今のところ日本では再接種が認められておりません。

肺炎すべてを予防できるものではなく、脾臓摘出患者以外は自由診療となり保険が利きませんが、高齢で、肺炎を起こしやすい基礎疾患をお持ちの方には、この冬、インフルエンザ予防接種だけでなく、肺炎球菌ワクチンもお勧めしたいと思います。

磐梯町医療センター 屋島 治光