ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 分類でさがす > 健康・福祉 > 健康・医療 > 医療センターだより > 子どものメタボリック症候群<2007年7月>

子どものメタボリック症候群<2007年7月>

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年11月1日更新

「メタボリック症候群」とは運動不足や食べ過ぎ、ストレスなど「生活習慣」が原因となり、肥満、高脂血症、糖尿病、高血圧など一連の代謝異常を来たす病態です。これまでは、主に中高年の方が対象とされてきましたが、メタボリック症候群になってしまう子どもが増えています。肥満児童の数は最近の30年間で3倍も増え、肥満の子どもの20~30%はすでにメタボリック症候群になっているという報告もあります。

子どもの頃に肥満だった人の7割以上が、大人になっても肥満のままと言われています。また、動脈硬化は小児期から起こるという研究もあります。小さい頃から太っていると、長期間にわたり体に負担がかかり、重い病気になる確率が高くなります。きちんとした生活習慣を小児期から確立し、メタボリック症候群の芽を小児期のうちに摘んでおく必要があります。

今年になって子どもにもメタボリック症候群の診断基準(6~15才向け)が設けられました。

肥満体型の子どものイラスト

子ども向けの診断基準の具体的な内容は、大人と同じでウエストに重点が置かれています。男女に区別はなく、ウエスト80cm以上で赤信号とされます。 その上で血圧、脂質、血糖のうち2つ以上が異常値だと、「小児メタボリック症候群」に該当します。

また、該当しない場合でもウエスト80cm以上や、ウエストが身長の半分以上であれば予備軍となります。

メタボリック症候群の原因は、遺伝的要素もありますが、過食や運動不足などの要素が大きく、子どもであるからといって特別な理由があるわけではありません。大人のメタボリック症候群と同じですから、予防や対策も同じで、基本は運動と食事です。

昔と比べて今の子どもたちは外で遊ばず、テレビゲームやビデオを見たり、パソコンに向き合ったりと、室内で過ごすことが多くなったということも、肥満やメタボリック症候群を増やしてしまった要因となっています。テレビを見たりゲーム機で遊んだりする時間も、きちんと制限しましょう。夜型の生活習慣を改善させ、なるべく外で遊ばせたり、運動させることも親の役目です。

食育」という言葉も注目されています。大切な子どもの大切な未来のために、食事の大切さや質について、親が子どもに教育する、食事を通して子どもを健康に育てる、という考え方です。

子どもの食生活を考えると、子どもは内臓脂肪をためやすい食べ物(フライものやハンバーガー、スナック菓子やジュースなど)が好きです。ファーストフード中心の食生活では、太るのがあたりまえです。昔ながらの和食中心であれば、肥満は少なかったとも言われています。

また、朝寝坊して学校に遅れそうになって朝食を抜く子どもも多いと聞きます。朝食を食べない生活のほうが、かえって内臓脂肪をためやすく、太りやすくなります。大人でも朝食抜きの方は意外と多いので、きちんと朝食を摂る習慣を身につけたいものです。

子どもにカロリーを考えながら食べさせるのは難しいでしょうから、具体的に野菜や豆類、魚などは体に良いもので、スナック菓子やジュース類、ハンバーガーなどは体に良くないものと教えるのも一つの方法です。

成長に必要な栄養をバランスよく含み、日々の活動に合った、ご飯を中心にした食事にすることが大切です。

磐梯町医療センター 医師 齋藤 充