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アルコールについて

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年11月1日更新

今年は雪も少なく暖かい日が多かったようですが、日に日に春が近づいています。これから歓迎会や花見など宴会に顔を出す機会が多くなると思いますが、今回はアルコールについてのお話です。

酒は百薬の長と昔から言われています。これは適量の摂取を前提としており、飲み方しだいでは薬どころか逆に毒になってしまう危険を含んでいます。

ここで「お酒の飲み方」について考えてみましょう。 アルコールを口に入れてから、口の中や食道、胃の粘膜からも少しは吸収されますが主に小腸より吸収されます。したがって何も食べないで飲んでばかりいると胃の中が空になっているため急激に血中のアルコール濃度が上がりやすく、また栄養分が不足して体にもよくありません。アルコールを口にするときは必ず何か食べ物を口にしながらのほうがよさそうです。

体内に入ったアルコールは、吸収された後、血液の流れに乗って脳に運ばれ、脳の外側から内側にかけてジワジワとマヒさせていきます。摂取したアルコール量と血中濃度の上がり具合については個人差、体調による差も大きいので要注意です。ゆっくり自分のペースで飲めば、体が「これ以上飲めない」というサインを出してくれます。 ここで、アルコールの血中濃度と症状についてみてみましょう。

血中濃度0.02~0.1% 【ほろ酔い】

アルコールの作用で大脳新皮質がマヒ、理性の抑制がはずれる。気分がほぐれ、リラックスできるという効用も。酒を「百薬の長」にするには、この段階でつきあうことです。

血中濃度0.1~0.2% 【酩酊】

大脳辺縁系にマヒがおよび、「酔っぱらい」状態に。同じ話を繰り返す。となりの人にからむ。ロレツがあやしい。足元がふらつく-こんな兆候が出たら飲むのは即ストップ。

血中濃度0.2~0.3% 【泥酔】

脳全体がマヒ状態。脳幹や脊髄にもマヒがおよび始める。酔いつぶれて、まともに話ができない。吐いたものがノドにつまって窒息の危険も。絶対に1人にせず、必ず誰かが付き添って病院へ。

血中濃度0.3~0.4%(昏睡) 0.4%以上(死)

マヒは脳幹、脊髄から、最後は呼吸中枢のある延髄へ。ここがやられてしまったら、あとは死を待つのみ。たたいても、つねっても反応がなかったら、ことは一刻を争います。

ここに挙げられた症状はかなり個人差が大きく必ずしも血中濃度と対応しませんが各々の段階での危険度はある程度の目安になるでしょう。

急性アルコール中毒ばかりでなく毎日休みなく飲酒を続けることも、依存症という問題となることもあります。

アルコール依存症とは

個人の自由意志によって選ばれ、楽しまれる飲酒ではなく、いやおうなしに周期的または持続的に飲まなければならない渇望状態にあり、そして、飲酒をやめると精神的身体的に何らかの不快な異常(障がい)社会的な問題を生じるような状態と言われています。

身体的異常としては、胃腸、肝、膵等の消化器症状、高脂血症、動脈硬化、高血圧、心筋症等の代謝、循環器症状、脳神経症状や、様々な精神症状が認められます。重症の場合には専門の病院での入院加療が必要になることもあります。

以上心当たりのある方は、医療機関にご相談ください。

磐梯町医療センター 医師 田部宗玄