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メタボリック症候群<2006年7月>

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年11月1日更新

住民健診や企業健診の季節となりました。本年度の健診結果はいかがでしたでしょうか。

以前は高血圧、糖尿病、高脂血症などを「成人病」と呼んでいました。その後、運動不足や食べ過ぎ、ストレスなどが原因となることから「生活習慣病」と呼ぶようになりました。最近ではこれら、脂質代謝異常、糖代謝異常、高血圧、肥満などが織り成す症候群を代謝異常と考え、「メタボリック症候群」と呼んでいます。

太っている人のイラスト

「メタボリック症候群」とは、ウエスト周囲径 男性85cm以上、女性90cm以上に加え、以下の3つのうち2つ以上があった場合に診断します。

  1. 脂質代謝異常 : 中性脂肪値150mg/dL以上、またはHDLコレステロール40mg/dL以下の場合脂質代謝異常となります。
  2. 高血圧 : 正常血圧は収縮期血圧(最高)130mmHg未満、拡張期血圧(最低)85mmHg未満です。それ以上は血圧に異常がある事になります。高血圧で降圧剤服薬中の場合も、血圧異常ありとします。
  3. 糖代謝異常 : 空腹時血糖の基準値は110mg/dL未満です。それ以上だと糖代謝異常がある事になります。

 

体操している人のイラスト

「メタボリック症候群」では血糖を調節するインスリンの作用が妨害されるため(インスリン抵抗性と言います)血糖値が上昇します。そこでさらに膵臓で大量のインスリンが増産されますが、インスリンには同時に脂肪を合成する作用があるため、体に脂肪が貯めこまれるのです。また、このような状態になると、動脈硬化症が進みやすく、脳梗塞、心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症などが起こりやすくなります。

このように「メタボリック症候群」ではエネルギー代謝のバランスの破綻、インスリン抵抗性、炎症反応などが複雑に絡み合います。一つの因子が他の因子にも影響しあうため、バランスが崩れ始めると、体のいろいろな部分が傷害されて行きます。まるで、ドミノ倒しのようです。

「生活習慣病」と呼ばれるように、遺伝的要素だけではなく、運動不足、ストレス、肥満、喫煙、飲酒などが誘因として考えられます。

今は何ともないからと安心せずに、健診の結果で異常があれば、早めの受診と治療開始をお勧めします。

磐梯町医療センター 齋藤 充