苦痛の少ない内視鏡検査<2006年2月>
印刷用ページを表示する 掲載日:2015年11月1日更新
住民検診で行う胃がん検診で精密検査が必要になった方は上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)が必要です。
しかしながら、胃カメラは嫌いといった方や、やりたくないという方は少なくありません。口から挿入する方法ですとのどの奥が刺激され痛みや嘔吐反射が起きやすいためです。
経鼻内視鏡検査(鼻からの胃カメラ)は、これまでより痛みや嘔吐反射が大幅に軽減され、検査中に医師と会話することもできます。
経鼻内視鏡検査の長所

- これまでよりも細い直径5mm程度の内視鏡です。
- 経鼻内視鏡ではスコープが舌根部を圧迫しないためこの嘔吐反射の程度が軽くなります。
- モニターを見ながら医師の説明を聞いたり、医師に質問をすることも可能です。
- 検査前に鼻腔の麻酔を行います。この際に鼻腔の血管を収縮させる薬剤も同時に使用し、鼻出血を起きにくくします。
経鼻内視鏡検査の短所
- もともと鼻腔が狭い方は、挿入できないことがあります。
- まれに検査後に鼻血が出ることがあります。
- スコープが細くても組織生検はできますが、出血部位にクリップをかけて止血するなどの操作ができません。より精密な検査や治療は従来どおり経口法になります。
今まで胃カメラが苦痛で検査が受けられなかった方も一度医療センターのスタッフへご相談ください。
磐梯町医療センター 医師 屋島治光