楽しい食生活を送るために [19] 歯磨きの重要性について
よくテレビなどのコマーシャルなどで歯槽膿漏(以下歯周病)という言葉を耳にすることがあると思います。
歯周病というのは、歯自体の病気というより歯茎の病気です。
歯周病になるとどのような症状が起こるかというと、歯茎が腫れたり、赤くなったり、出血や膿みがでてきたりします。また歯周病が進行すると、歯がグラグラと動いてきて、最悪の場合は抜けてしまうこともあります。
歯周病になる主な原因のひとつとして口の中にいる細菌があります。その細菌が塊になったものをプラークといい、さらにプラークが硬くなったものを歯石といいます。これらが歯と歯茎の間から歯茎の奥のほうにはいっていくと歯周病になってしまう可能性があります。
では歯周病にならないようにするためにはどうしたらよいでしょうか。まず一番の予防法は自宅などでの歯磨きです。歯周病の原因となるプラークや、プラークになる前の汚れなどは歯磨きである程度取り除くことはできます。しかし、歯石になってしまうとなかなか歯磨きだけでは取り除くことはできません。その場合には歯医者さんに診てもらい、専用の機械を使用して取り除かなければいけません。
さて、一番の予防法である歯磨きですが、どのようにすれば良いでしょう。プラークなどがたまり易い場所は、歯と歯の間や、歯と歯茎の間です。よく歯の部分だけ磨く人がいますが、それだけでは完全に汚れを取り除くことはできません。歯ブラシの先端の部分を使って磨いたり、薬局などで売られている歯間ブラシなどを使うと効果的です。
また、歯磨きの時間と回数は、毎食後5分から10分間程度磨くことが理想的です。しかしなかなか時間がとれない場合は、最低1日に1回は充分に時間をとり、歯磨きを行うようにしてください。
奥羽大学歯学部附属病院 梅里 朋大