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伝承医療の調査へのご協力をお願いします<2011年1月>

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年11月1日更新

今回は、このページをお借りして、調査へのご協力のお願いです。

私たち磐梯町医療センターの医師は、地域に残る伝承医療・代替医療(いわゆる民間療法)の調査を行っています。医療センターにアンケート用紙を置いています。何かの治療法(現在行っている、過去に行っていたことがある、見たり、聞いたりしたことがある)や、健康を保つために工夫していることなど、どんなことでもかまいませんので、ご記入いただき、センター受付のアンケート回収箱に入れてくださいますよう、ご協力をお願いします。

私は、昨年4月から当医療センターで仕事をさせていただいておりますが、こちらへ参りましてから、当地に独特の伝承医療があることを知りました。例えば、虫さされの治療に使うオトギリソウや、できものの治療に山ブドウを使う、などです。これらが長く継承されてきたのには、何か根拠があり、効果もあったからだろうと思います。

現在私たちが用いている西洋医学的治療法は、ヨーロッパかその周辺地域で、近代までに用いられてきた民間療法あるいは修道士が行っていた施術を体系化し、改良を加えたものが多いのです。

日本の伝承医療は、近代医学の体系に組み込まれなかったため、現在の医療には応用できないのですが、それは恐らく、西洋医学の体系ができた頃に日本の伝承医療が西洋に知られていなかったためで、決して医療水準として劣っていたためではないと思っています。伝承医療こそ、日本人と日本の風土にあった、地域の気候、風土にも適応したものであるため、有効性が確認されれば、テーラーメード医療の基礎になる可能性があると思っています。

したがって、伝承医療が途絶えたり消え去ったりすることがないように記録に残し、将来、有効性や安全性を検討して、医療に応用できるようにしておくことが、今重要なことだと考えています。私たちは、この活動を磐梯町から始めて、全国に広げていきたいのです。

何かの治療や、健康に役立つと考えてやっていること、見たり、聞いたりしたことなど、どんなことでもかまいませんので、教えていただけるとありがたく思います。日頃、当たり前、と思っていることでかまいません。迷信だろう、と思っていることでもかまいません。西洋医学的には無意味と思われることでも、東洋医学的には意味があることがあります。また、病気が治るとか、元気になる、という宗教儀式やおまじない、言い伝え、などでもかまいません。

以上の趣旨を御理解いただき、私たちの調査に御協力くださいますようお願い申し上げます。


磐梯町医療センター 木村 佳弘

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